保存額装

アンティークフレームの修復

古いフランス製のルイ型額縁の修復をしました。透かし彫りされた角の一部が完全に欠損していましたので、新しく成型する必要がありました。

欠損も無く、状態の良い他の角部分を型取りします。

粘土とパテで大まかの型取り後、欠損に合わせ削り、細かな部分彫刻して柄を合わせます。

下地着色した後、補修材を幾つか混ぜ合わせほぼ遜色なく復元できました。

低反射のミュージアムアクリルを入れ、むき出しだった裏側も仕上加工もして保存額装の完成です。

石膏と金箔押しで修復する本格的なやり方と今回のように簡易的なやり方と修復方法は幾つかあります。修復代も状態や施工方法によって大きく変わります。規格サイズ額縁の場合は、新しく買い替えた方が安く済む場合もありますが、貴重なアンティークフレームやお気に入りの額縁は修理をして残しておきたいものです。

 

2021-07-06 | Posted in 保存額装, 修理修復No Comments » 

 

美術写真作品の保存額装

~アンティークホワイトフレーム~

海外の古い写真の額装依頼を受けました。
白い額縁の希望があったのですが、きれいな吹付塗装の仕上げでは作品に対して“軽すぎる”気がしました。
そこで、アンティーク調にするためには、白塗装の上に『古美(ふるび)』をかけます。
“わざとらしさ”を抑えるために塗りと拭き取りを繰り返し、程よい古さに仕上げていきます。
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ダストカバーは写真額装には欠かせない保存用ミュージアムガラスを使用。(撮影時も映り込みがほとんどありません)。
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右は、蛍光灯でわざと反射させてみました。

正に“こだわり額装”のできあがりです。
stp保存額装
【額装NO.15-1119A】

・額縁: 木製特注塗装仕上げ
・外寸法: 52×42×3㎝
・仕様: ミュージアムガラス、裏ドッコ吊式、差し箱、黄袋付
・参考価格: 48,000円(作品代は含みません)

~クラシコシルバーフレーム~

写真家の菅原一剛さんの写真作品の額装です。ミュージアムマットをBOOK式にして、裏はドッコ式(特製桟木製作)に加工しています。
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10-5 菅原様保存額装 013
【額装NO.15-1119B】

・額縁: 木製モール材
・外寸法: 65×44×1.5㎝
・仕様: ミュージアムガラス、ミュージアムマット、裏ドッコ吊式、差し箱、黄袋付
・参考価格: 33,000円(作品代は含みません)

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