古い掛軸が仕立て直しで、とても綺麗に直ってきます。
掛軸をずっと掛けたままでいますと、少しずつ汚れや染みが付いてきます。また、桐箱に閉まったまま長く放置してもよくありません。
いざ掛軸を解いて広げたり、家を新築やリフォームした時に改めて作品が染みだらけになっていた事に気が付きます。
当店に持ち込まれた表装依頼は、信頼のできる専門職人に発注を出します。
掛軸の仕立て直しは、まず古軸からの剥がしから始めなくてはなりません。破損のある作品は特に注意しながら作業します。
そして剥がした後に、ご希望により作品の洗い、しみ抜きをいたします。
この作業は作品の状態により手間が違って高額にもなりますので、表装職人に現物を見せてから、別途お見積りを致します。古い作品はその良さも残しつつ、染みや汚れ、破損等が見事に綺麗になって戻ってきます。
以下、幾つかの事例をご紹介いたしますので、ご参考下さい。
・仕立: 仏表装仕立て
・新軸装代 105,000円 新桐箱付 *作品剥し、染み抜き代込み
書の古軸を持込みされた時の状態です。折れ皺もあり、紙もかなり焼けていました。
・仕立: 丸表装
・新軸装代 15,000円
・作品剥し・染抜き代 30,000円
●合計 45,000円
・仕立: 丸表装風帯
・新軸装代 80,000円 新桐箱付 *作品剥し代込み
お客様のお気に入りの水墨画「虎図」ですが、経年と共にかなりの染みが出てきました。
絹地作品の染み抜きはなかなか難しいのですが、味わいが残されたまま染み抜きできました。
左画像が染み抜き前、右画像が染み抜き後です。(クリックで拡大します)
・仕立: 三段表装風帯
・新軸装代 26,000円
・作品剥し・染抜き代 34,000円
●合計 60,000円
お客様が幼少ころから思い出のある「立雛」の掛軸。50年以上は経過していると言っておりました。
桐箱には保管されていましたが、表装はすでに劣化しており、本紙自身にも相当な染みが出ておりました。
絹地に描かれていた日本画絵の具は剥離もなく、大切な顔の部分にも目立つ汚れがありませんでしたので、比較的きれいにしみ抜きができました。
左画像が染み抜き前、右画像が染み抜き後です。(クリックで拡大します)
・仕立: 三段表装風帯
・新軸装代 20,000円
・作品剥し代 13,000円
・作品染抜き代 33,000円
●合計 66,000円
*表記価格に別途消費税がかかります。
*作品の状態により染抜きができない場合や、価格も変わってきます。
お手持ちの掛軸、額装品の作品に染みが出始めましたら、早めに仕立て直しをされた方がよいでしょう。
その分費用も軽減されますし、きれいになって戻って参ります。
お気軽にお問い合わせください。
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