額屋ブログ

キャンバスをご自身で張る場合は、必ず直角を測ってください。

油絵、アクリル画用のキャンバスは、木枠と布を別々に購入して、自分で張ることができます。多少の手の力は必要としますが、コツさえつかめばきれいに張り上がります。また、布だけ新しく用意すれば、同じ木枠を何度か使用して張り替える事もできます。(張替えを前提に購入する場合は杉材枠が好ましいです)

しかし、注意して頂きたいことがあります。『キャンバスをご自身で張る場合は、必ず直角を測って下さい』木枠を組み終えた後はもちろん、キャンバスを張っている途中も曲尺で数回測ってください、釘打ちの衝撃で角度がずれる事があります。これは、日本画用のパネルを製作するときも然りです。

なぜそのような必要があるのかと言えば、額縁に入らなくなるからです!

通常の四角い額縁は、角が90度になっております。市販のキャンバスやパネルも、画材専門店で手張りされた枠もきっちりと角ができています。ただ、お客様が張られた枠や外国から持ち帰った絵画は、90度になっていないことがあります。平行四辺形だったり、歪んでいたりします。

つい先日、当店お客様より某公募展に出品するため、100号の額縁をモールディングで製作してくれと依頼されました。作品を預かってからの製作では搬入に間に合わないので、寸法から製作しました。そして、搬入日の前々日に作品を持参され、完成した額縁に入れようとしたところ、 “とんでもないこと” になりました。

額縁に入らないのです!

これだけ角度がずれていますと、さすがに額縁には入りません。

作品を一度はがして、木枠組みを修正してから張り替えることも考えましたが、あまりにも角度が違うので、作品の絵具が塗られていない箇所が見えてしまいます。となれば、額縁を作り替えるしかありません。しかも枠組みすることはできませんので、廻し縁を打ち付けるしかありません。木製黒塗りの深型棹がちょうど4本在庫がありましたので、急遽製作にかかりました。

 

角は留め(45度)には切らず、1辺ずつあわせて90度にカット。この組み方をすれば横から見てもカット面が上下に来ますので、目立ちません。切断面は目立たないように同じ色に塗ります。

最後は公募展用の吊金具を裏面所定の位置に取り付け、何とか見栄え良く完成して、搬入に間に合いました。

●当店では額縁金具の販売もしております。こちらをご覧ください。

 

後日、お客様より「初入選しましたよ!」とうれしいお言葉が聞けました。

皆様も、ご自分でキャンバスやパネルを製作するときは、どうぞご注意ください!

2017-06-18 | Posted in 額屋ブログNo Comments »