屏風や和額をモダンにアクリルケース額装

貴重な扁額をお預かりしました。
昔からの額縁は表面にダストカバーが付いないので、保存仕様にしたいという相談を受けました。
現存の額縁にアクリルカバーを付けられるか、外枠だけを新規に製作し直すか、それとも全く新しい額装に変えてしまうとか、お客様と何度か打ち合わせをしました。
現状の額縁もさほど傷んでなく、作品回りの金地部分もそれほど汚れていなかったので、新品に変えるよりはこのまま使用した方が時代風で良いのではないか、また裏書もあるので裏板等で隠したくない等の判断から、今回はアクリルケースにて額縁ごと全体をカバーするという方法になりました。

アクリルケースは重量がありますので、強度を保ちつつ極力軽量に、そしてケース自体がなるべく目立たない事を重視しました。
完成した全体像は、美術館保管仕様のような美術品に生まれ変わりました。

ケース内では微妙な空間を取り、外枠とアクリルが直接付かないようにしています。固定は、縁枠の裏にネジ止めと側面のネジ止め式。但し縁枠の側面にはネジを打たず、数量も目立たないように最小限にしています。

大切な裏書もアクリルでカバーしていますが、裏面にも空間をとり直接付いていません。

 

元々扁額だけが木箱に収められていましたが、アクリルケースを付けたため入らなくなりました。新規に製作した布タトウ箱内側に仕切りを付けて、本体と木箱を両方を収納できるようにしました。

【額装No.15-0918C】

素材: 4mm厚透明アクリル+7mm厚アクリル台座)
外寸法: 107×45×厚み4cm
仕様: 既存扁額裏面ビス止め、仕切り付き布貼りタトウ箱・黄袋
額装当時価格: 円(税別)

(製作:2018年2月)

 

屏風絵を壁面に展示することもよくあります。
お陰様で当店にて販売しております、『屏風吊金具』も大変ご好評いただいております。
ただ問題なのは、屏風本体にはダストカバーがないので、埃や紫外線等によって作品が傷んでしまうということです。
屏風絵の素材のほとんどが日本画絵具や墨を使用しているため、劣化した場合の損害も多大です。
一時的な展示の場合や空調の管理された室内では必要ありませんが、何年も壁面飾りをするのであれば、カバーを付けることが望ましいと思います。

そのようなご相談に、当店では屏風をアクリルケースに入れることをお薦めしております。

田中様屏風A・BOX-002 田中様屏風A・BOX-004

屏風の裏には桟木を貼り付け開閉の固定を兼ねて、浮かした仕様にしております。作品に合わせた色柄裂地を台座に貼り込みました。
和とモダンが程よくマッチした仕上がりになったと思います。

田中様屏風A・BOX

【額装No.15-0918B】
・アクリルケース外寸法: 910×760×70㎜
・仕様: 4㎜厚透明アクリル 台座柄布貼り 屏風浮かせ式セット
・参考額装価格: 55,000円

 

五十嵐様屏風A・BOX-002 五十嵐様屏風A・BOX-001

【額装No.15-0918A】
・アクリルケース外寸法:  890×790×60㎜
・仕様: 3㎜厚透明アクリル角R面取り加工 台座柄布貼り 屏風浮かせ式セット
・参考額装価格: 58,000円

 

掲載以外にも多種多様なアクリルフレーム、アクリルボックス額装例をこちらで紹介しております。ご要望、お見積り等お気軽にお問い合わせください。

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