掛軸を額装仕立てに変えると、とても飾りやすくなります。
掛軸を飾っておきたいのですが、現代建築では床の間のある家屋は少なく、洋壁には古典的な掛軸が似合わなくなってしまいました。また、出し入れする手間も結構大変で、かといって掛けっぱなしも閉まいっぱなしもよくありません。
そんな時は思い切って額装にすることをおすすめします。
掛けたままずっと鑑賞でき、表面はアクリル等のカバーが付くので、作品が傷みづらくなります。額装の種類は豊富ですので部屋やインテリアに合わせ、洋風、和風、モダンといかなるスタイルにも対応できます。
掛軸から額装に変えた例をご紹介します。
著名日本画家の軸装を和風額装にしました。飾る部屋の天井の高さに合わせ、天地の裂地も残した仕立てにしました。
【額装No.18-0412D】
額縁: 木製京風隅丸(紫檀風仕上げ)
仕様: アクリル、両面パネル作品貼り込み
額縁外寸法: 203×57cm
額装当時価格: 120,000円(税別) *作品代は含まれておりません。
(製作:2022年12月)
古い掛軸の上下をカットして既存の裂地のまま貼り込みました。サイズが大きいので、シワなく額装するには袋貼りが必要です
【額装No.18-0412C】
額縁: モールフレーム(木製ベージュ&ブラウン)
仕様: アクリル、裏板パネル式、作品貼り込み、かぶせ箱付
額縁外寸法: 163×83cm
額装当時価格: 60,000円(税別) *作品代は含まれておりません。
(製作:2022年1月)
当店在庫品の中に同じ図柄の掛軸がありましたので、1枚を額装仕立てに変えました。
掛軸を額装する場合はそのままの長さでは丈が長すぎるので、適当な長さにカットして額装する事が多いです。今回は天地部分をカットして左右柱と天地中廻しのみだけを見せる額装にします。
掛軸は丸めたままの状態ですので、カットだけの額装ではシワが出てしまいます。きれいに入れるには、やはり袋貼りの貼り込みが必要になります。
完成した額装品です。洋室にも飾れるように細かな彫刻の金銀箔の額縁に額装しました。『富士と桜』の華やかさが出てきました。
掛軸との比較です。どちらも良いです!
【額装No.18-0412B】
額縁: モールフレーム(木製金銀箔)
仕様: アクリル、裏板パネル式、作品貼り込み、かぶせ箱付
額縁外寸法: 133×58cm
額装当時価格: 45,000円(税別) *作品代は含まれておりません。
(製作:2018年1月)
お客様が持参された彩画の古掛軸、作品がかなり劣化しておりました。まずは作品を掛軸から剥がして裏打ちのやり直しをしなくてはなりません。オプションでの作品洗浄の見積もりを出しまして、依頼を承りました。
持参されたときは、本紙に折れ破れ、また染みもかなりめでちました。
額装決定の前に、染み抜き裏打ちの状態でお客様に確認をしていただきました。破れや染みもだいぶ目立たなくなりました。その場でフレームや布柄等をいっしょに選び、後日またお越しいただくことになりました。
【額装No.18-0412A】
額縁: モールフレーム(木製金スリ)
仕様: UVカットアクリル、手貼り布マット面金付、作品貼り込み
額縁外寸法: 144×69cm
額装当時価格: 52,000円(税別) *作品はがし、洗浄、裏打ち費用別途35,000円(税別)
(製作:2017年11月)
その他にも、掛軸の布部分を全て見せて額装、布部分を新調して額装、作品だけを見せた額装等、お好みによって自由に変えられます。過去には、掛軸のまま掛けた状態で立体的に額装をしたこともあります。
額縁も金銀系、ウッド系、隅丸系など和洋に選択ができる他、モダンなアクリルケースなどにも額装可能です。もちろん、軸装仕立てのやり直しもお引き受けいたします。
お気軽にお問い合わせください。
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