表装
書や絵画のモダン軸装
掛軸を現代建築やオフィスなどにも似合うようにモダンに仕立てることができます。アートやインテリアとしても飾られますし、海外への贈答品にも大変喜ばれます。
伝統技法を守りながらもご要望に見合ったモダンな軸装も提供できます。
『気』のある言葉の書を黒柄地に金一文字、そして赤筋を入れて統一した軸装にました。
【軸装No.20–0723D】
・仕立て: 丸表装 筋入り 軸先陶器
・作品寸法: 半切1/2(680×340mm)
・当時価格: 円(税別)
(2020年6月)
現代書道の作品をシックでモダンに仕立てました。作品の中の色をそれぞれに使用しています。
【軸装No.20–0723C】
・仕立て: 丸表装 明朝 軸先陶器
・寸法: 半紙横
・当時価格: 円(税別)
(2019年2月)
【軸装No.20–0723B】
・仕立て: 丸表装 筋分け筋廻し 軸先陶器
・寸法: 半紙縦
・当時価格: 円(税別)
(2019年2月)
水墨画作品を外国の方に贈答すると伺い、和モダンな仕立てにしました。
【軸装No.20–0723A】
・仕立て: デザイン表装 軸先陶器
・寸法:
・参考価格: 円(税別)
モダン軸装はご予算によって20,000円位から仕立てられます。デザイン、使用裂地によって価格は変わってきますので、詳細はお問い合わせください。
古い日本画・額縁の修理修復
屏風、襖絵、衝立などの日本画はとても傷みやすく、表面にガラスやアクリル板のダストカバーが付いていません。絵画がむき出しの状態ですので埃や汚れが付きやすいく、保存や取り扱いにとても注意が必要です。更に本体が障子のような骨組みでできていますので、突くと当然穴が開いてしまいます。
お客さまよりお預かりした時の状態です。「虎図」がかなりの傷み方でした。
裏面も、廻し縁も傷んでおります。
それぞれの作品を丁寧に剥がし、裏打ちして破片を繋いでいきます。
衝立の縁も外して、補修研磨、再塗装をします。
修復が完成して戻ってまいりました。
衝立仕立て、屏風仕立て、掛軸仕立て、扁額など伝統和額装のほとんどが修復修理にて見事に蘇ります。どうぞ何なりとご相談ください。
日本画麻紙、水彩洋紙から書・絵画作品までパネル貼りします。
日本画や水墨画、水彩画などの紙作品は木製パネルに貼り込むことがよくあります。
方法として、最初に紙をパネル貼りしてから描く場合と、描き終えてから(描いている途中)パネル貼りする場合とあります。
前者は、いつまでもフラットな画面で描く事ができて、作品をパネルから外した後もしわの少ない状態で額装、保管ができます。パネルも何度も再利用もできます。但し、岩絵具を使用した日本画や盛り上げのある作品は危険ですので、パネル貼りのままにしておきます。
後者は、(パネル貼りの前でしたら)制作途中に紙のまま丸めて保管したり、大作は移動も楽です。また、和紙などの折り目をわざと生かした作風ができます。簡単な水貼りりから、表装を要する本格的な貼りこみが必要な場合もあります。額装の場合はパネル貼りのまま入れます。
今回は、和紙に描かれた作品の完成後の貼り込みをご紹介します。
①最初にベニヤ板からのアク滲みを防ぐためにベニヤ面に下紙を貼ります。
②作品に滲み止めのスプレーをかけます。
③作品の裏面より水を吹きかけ刷毛で軽く伸ばします。紙質、画質によって水分の加減を調整します。
④パネルの上に作品を表向きにのせ、回りを折り曲げて側面のみに糊をつけ、素早く袋貼りにします。
⑤完全に乾かせば、シワのないきれいな平面状態になります。
掛軸の上下布をカットして額装に変えるのですが、そのまま入れても細かな波シワが出てしまいます。
裏パネルを製作して、袋貼りしするときれいに額装できます。
こちらの水墨画作品は周りにマットを付けるため、平面に袋貼りします。
パノラマ風景ですので、水平にも気を付けなければなりません。
洋紙、水彩紙も貼り込みができます。
基本は襖や障子張りと同じ水と糊を利用した貼り方です。
紙質や状態によっては一度裏打ちをしたり、専門の業者に依頼することもあります。
展示や額装するには、きれいにシワの伸びた状態で飾りたいものです。
掛軸の軸先を変える
掛軸の軸先とは、一番下部にある巻く棒の両端の飛び出た部分です。
この部分を手に持って開いたり、巻いたりもします。
安い掛軸の軸先はプラスチックや単色塗りになりますが、黒檀紫檀の銘木、陶器焼物、上塗、水晶、金箔などに変えるだけで掛軸の高級感もかなり違ってきます。
通常の仕立てから、500円~5,000円増しで変更できます。
古い掛軸が仕立て直しで、とても綺麗に直ってきます。
掛軸をずっと掛けたままでいますと、少しずつ汚れや染みが付いてきます。また、桐箱に閉まったまま長く放置してもよくありません。
いざ掛軸を解いて広げたり、家を新築やリフォームした時に改めて作品が染みだらけになっていた事に気が付きます。
当店に持ち込まれた表装依頼は、信頼のできる専門職人に発注を出します。
掛軸の仕立て直しは、まず古軸からの剥がしから始めなくてはなりません。破損のある作品は特に注意しながら作業します。
そして剥がした後に、ご希望により作品の洗い、しみ抜きをいたします。
この作業は作品の状態により手間が違って高額にもなりますので、表装職人に現物を見せてから、別途お見積りを致します。古い作品はその良さも残しつつ、染みや汚れ、破損等が見事に綺麗になって戻ってきます。
以下、幾つかの事例をご紹介いたしますので、ご参考下さい。
・仕立: 仏表装仕立て
・新軸装代 105,000円 新桐箱付 *作品剥し、染み抜き代込み
書の古軸を持込みされた時の状態です。折れ皺もあり、紙もかなり焼けていました。
・仕立: 丸表装
・新軸装代 15,000円
・作品剥し・染抜き代 30,000円
●合計 45,000円
・仕立: 丸表装風帯
・新軸装代 80,000円 新桐箱付 *作品剥し代込み
お客様のお気に入りの水墨画「虎図」ですが、経年と共にかなりの染みが出てきました。
絹地作品の染み抜きはなかなか難しいのですが、味わいが残されたまま染み抜きできました。
左画像が染み抜き前、右画像が染み抜き後です。(クリックで拡大します)
・仕立: 三段表装風帯
・新軸装代 26,000円
・作品剥し・染抜き代 34,000円
●合計 60,000円
お客様が幼少ころから思い出のある「立雛」の掛軸。50年以上は経過していると言っておりました。
桐箱には保管されていましたが、表装はすでに劣化しており、本紙自身にも相当な染みが出ておりました。
絹地に描かれていた日本画絵の具は剥離もなく、大切な顔の部分にも目立つ汚れがありませんでしたので、比較的きれいにしみ抜きができました。
左画像が染み抜き前、右画像が染み抜き後です。(クリックで拡大します)
・仕立: 三段表装風帯
・新軸装代 20,000円
・作品剥し代 13,000円
・作品染抜き代 33,000円
●合計 66,000円
*表記価格に別途消費税がかかります。
*作品の状態により染抜きができない場合や、価格も変わってきます。
お手持ちの掛軸、額装品の作品に染みが出始めましたら、早めに仕立て直しをされた方がよいでしょう。
その分費用も軽減されますし、きれいになって戻って参ります。
お気軽にお問い合わせください。